小学校プログラミング教育の手引が学べるeラーニングを紹介!
日本e-Learning大賞GIGAスクール特別部門賞を受賞した「小学校プログラミング教育 学習指導要領が学べるeラーニング」(以後、eプログラミングとする)は、文部科学省が作成した小学校プログラミング教育の手引(第三版)の指導例を学習するための教材として開発した。
eプログラミングは、先生の負担を大幅に軽減する仕組みとなっている。一定レベルのScratchプログラミング経験のある生徒であれば、先生のサポートなしでもプログラミングを学習できる。そして、実際にプログラミングを体験しながら、コンピューターの仕組みを学習できる構成となっている。
「イントロ動画」「レッスン動画」「テストページ」「課題ページ」「教師用ガイド」で構成されており、「イントロ動画」は、各単元で何を学ぶかアニメーションを用いて解説し、学習の意図を理解してから、プログラミングを開始できるようにした。
「レッスン動画」は、Scratch(スクラッチ)やMakeCode(メイクコード)を用いたチュートリアル動画で、プログラミングを体験しながら、コンピュータの仕組みを学習できる。
指導例A-1正多角形の作図では、Scratchで「変数で正多角形を描く」「夜空に100個の星を描く」プログラムを作る。A-2電気の性質や働きでは、MakeCodeとmicro:bit(マイクロビット)で「明るさ、振動により電気点灯と消灯する仕組み」「バランスゲーム」を作り、A-3~5情報に関する探究的な学習では、Scratchで「自動販売機のシミュレーション」「8ヶ国語対応タッチパネル式まちの案内表示」「自動車製造ラインのシミュレーション」を作り、B-1音楽づくりでは、Scratchで「かえるの合唱の輪唱」などを作る。
「テストページ」「課題ページ」は、レッスン動画で学んだ内容を復習し、理解を深めることを目的とし、「教師用ガイド」は、指導する際に役立つ情報や完成版のプログラムなどを公開している。
小学校プログラミング教育の手引に記載されている単元は、コンピュータの仕組みを知るための学習としては素晴らしい内容だ。しかし、自動販売機の仕組み、まちの案内掲示板、製造ラインなどの単元で、プログラミングを体験しながら学習する授業を行うには、準備などに多くの労力が必要となるだろう。自動販売機の仕組み、まちの案内掲示板、製造ラインなどをプログラミングした方なら分かると思うが、自分で作るだけでも、それなりのレベルのプログラミング経験とスキルが必要となり、授業を行うにはより一層の経験とスキルが必要になるからだ。
eプログラミングはプロジェクターや大型モニターなどに投影して利用すれば、1アカウントのみの購入で利用が可能だ(小学校関係者は、クーポンコード「KIDSPRO2022」で3割引、何回でも利用可)。また、書籍も出版しているので、授業などに活用してほしい。